言葉の水たまり

日々の生活の中で浮かんだ何気ない言葉を、消えてしまう前に掬い上げて、時には丁寧に、時には無造作に溜めておく、そんなブログです。

心がほんの少し優しくなれる鍵

先日、車の運転をしていたら、前の車がとってものんびり走っていました。
車線も1つしかない、信号もまばらな一本道。本来だったら多くの車がかなりのスピードを出して走っている道です。

その日、私は早く家に帰りたくて、少し急いでいました。だから目の前をのんびり走っている車に、「はやくしてよ」ってちょっぴりイライラしてしまったんです。

 

でも、そこではたと思い至りました。

よく考えると、運転し始めた頃の私ってこんな感じじゃなかったか?って。
私もあまり運転が上手いとは言えず、慣れるまでにかなり時間がかかりました。最初の頃は、たとえ一本道でもスピードを出すのがなんとなく怖くて、後ろの車に申し訳ないと思いながらゆっくり走っていました。

もしかしたら、今目の前にいる車も同じなのかもしれません。後ろの私に対して、ごめんなさいって気持ちで走っているのかもしれません。

私の想像でしかありませんが、そう思ったら、不思議とイライラはおさまってきました。まあ、仕方ないかなって。

 

些細なことだけど、この気持ちって、すごく大事なものだと思うんです。

自分にできることが相手にできないと、何でできないんだ!ってイライラしてしまいますよね。それは、当然の感情です。

でも誰にだって、何かしら初めは上手くいかなかったことってあると思うんです。その”できなかった”頃の気持ちって、心がほんの少し優しくなるための鍵なんじゃないかな。

 

今回は車の運転がきっかけでしたが、きっと何にだって当てはまることだと思います。

”できない”ことを認める。

それができるのは、もう”できるようになった”人たちなんですよね。

今までの人生で、私が”できる”ようになったこと、まだまだ”できない”こと、たくさんありますが、この気持ちを忘れないようにしていきたいな。

それでは、また。